通りに面した北玄関を抜けると、そこはもう自分たち家族だけの場所。

岡山県倉敷市 S様邸

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取材・リアンデザイン

どこかヨーロッパ郊外の一軒家を思わせる、愛らしいたたずまいのSさんのおうち。

アンティークレンガのエントランスを通り抜けると、無垢の木の床と白壁に包まれた美しい空間がやさしく迎え入れてくれます。

新しい家々が立ち並ぶ住宅街の一角にあって、遠い田舎町を訪れたような気分になるのは、南側に大きく開かれた庭がLDKからの視界いっぱいに広がって、あわただしい日常をそっと忘れさせてくれるから。

陽光が注ぎ込む窓辺には、くったりと風合いのあるリネンカーテン。

柔らかな生地をふくらませながらフワリと過ぎゆくそよ風が、穏やかな昼下がりをいっそう心地よく彩ります。

奥さまお気に入りのキッチンから漂うのは、手づくりチーズケーキの甘く香ばしい香り。

吹き抜けを通じて届く香りに誘われて、子どもたちはダイニングでウキウキそわそわ。

家族の幸せはきっとこんなささやかなひとときの中にある、そう思わずにはいられないSさんのお宅です。


…ZESTを知ったきっかけを教えてください。

家を建てようと決めてから、インターネットであれこれ探しては、主人と一緒に「こういう家に住みたい」「このデザインいいね」なんて話していました。

その流れでたどり着いたのがゼストさん。

インテリアショップを訪ねてみると、その日ちょうど近くで見学会をしているということで、せっかくだから少しのぞいて帰ることにしたんです。

そうしたら、そのお宅が驚くほど私たちの好みにぴったり!夫婦でウキウキしながら帰ったのを覚えています。

…完成見学会で見て気に入ったポイントは?

全体の雰囲気から間取り、無垢の素材の取り入れ方や窓の配置まで、挙げはじめたらきりがありません。

それくらい完璧に、自分たちの好みにぴったりだったんです。

それまでは家づくりといっても漠然としたイメージしかありませんでしたが、ゼストさんの家を目の前にして、住みたい家のカタチがぐっと近くに見えてきた気がしました。

唯一気になったのは、これだけこだわると一体どれくらいの予算が必要なんだろう…ということ。

いくらでも予算があるというわけではないので、私たちには無理かも…という不安はありました。

でもそう正直に伝えると、「十分素敵なおうちができますよ」といってくださって。

それならもうお願いするしかない、という感じでしたね。

…家づくりはどのように進めていきましたか?

幸い主人の勤務先に近く、広さ的にも環境的にも申し分ない土地が見つかったこともあって、全体的にとてもスムーズに進んだと思います。

打ち合わせ中もどこかで完成見学会があると聞けば、その都度足を運び、「吹き抜けは〇〇さんのお宅の雰囲気が好き」「〇〇さん邸の玄関周りが素敵」と、実際に見て気になったポイントはどんどんゼストさんに伝えました。

驚いたのは、担当の設計士さんが私たちの想いや好みをあっという間に理解してくれたこと。家づくりは初めてで専門的なことは全然分からないし、言葉でうまく説明できないのに、「それってこういう感じでしょう?」と、目の前でささっとスケッチして見せてくれるんです。

それが「どうして全部わかっちゃうの?」っていうくらい、イメージ通りで。知識が豊富なのはもちろんですが、想いをくみ取る感性の豊かさには驚かされましたね。

…打ち合わせはどうでしたか?

打ち合わせが長時間に及ぶことも少なくありませんでしたが、それでも帰宅時間になると「今日はもう終わりかぁ…」と寂しくなるくらい、毎回毎回楽しくて。

イメージが目の前でどんどんカタチになっていくって、すごくワクワクするんですね。

予算のことを考えると思いついたことがすべてできるわけではありませんが、設計士さんが「ここを別のアイテムにしたら、大丈夫なんじゃないかな」と新しいアイデアをどんどん出して、何とか理想のカタチを実現しようとしてくれるんです。

「この人がいてくれたら、何も諦める必要はない」って本当に心強かったです。

…気に入っている部分を教えてください。

徹底的にこだわり抜いた家なので全部気に入っているんですが、強いて一番を挙げるとすればやっぱりキッチンでしょうか。

一時は既製品を使うことも考えたんですが、そうすると素材感や風合いにこだわってつくった家の中でキッチンだけ浮いてしまうような気がして。

ショールームまで行って悩みに悩んだ挙句、結局ほかの家具と同じく造作することに決めて大正解。

大好きな空間なので、食事の支度や後片付けも全然苦になりません。趣味のケーキづくりも断然気合が入りますね。

主人は特にリビングがお気に入りで、日中は自分で整えた庭を眺めながら、夜はカーテンレールに仕込んだ間接照明をつけてソファでのんびり過ごしていますよ。

…完成した家を見た時に思ったことは?

小上がりの高さや造作家具の大きさ、建具のガラスやつまみといった細かなパーツまですべて自分たちで選んだので、真新しいのにすごく愛着を感じる、何とも言えない感動がありました。

頭の中にぼんやりあったイメージが設計士さんのスケッチを介して実物大で現れた、そんな夢の中みたいな感覚でした。

大好きな空間に囲まれる喜びももちろんありますが、気密や断熱など住宅性能もしっかりしているので、小さな子どもがいても一年中安心して過ごせそうです。

…これからゼストで家づくりを目指す人へのメッセージを。

とことんスタッフさんと話し合うこと。

きっと想像以上の結果が生まれます。

家づくりは何かと不安がつきものです。

予算のこと、性能のこと、家具や素材のこと。

でもゼストさんなら「難しいかな?」「わがままかな?」と思うことも、いつも前向きに解決してくれるので本当に心強かったです。

今、心から「キッチンが大好き」と言えるのも、メーカー品が並ぶショールームで浮かない様子の私に設計士さんが「やっぱり造作にしようよ」と優しく声をかけてくれたからこそ。

照明ひとつ、タイルひとつ、自分で納得して選び抜いた家に暮らせるって、すごく幸せですよ。