岡山で様々なテイストのおうちづくりを手掛けているZEST design/houseです。
「玄関は家の顔」と言われるように、家の第一印象を決める大切な場所。
家族はもちろん、来客が最初に目にする空間だからこそ、“おしゃれさ”と“使いやすさ”のバランスがとれた玄関をつくることが、快適な暮らしの第一歩です。とはいえ、
「靴で散らかりがち」
「狭くて使いづらい」
「何から手をつければいいか分からない」
そんな悩みも多いのが玄関。
今回は、実際の施工例写真をもとに「おしゃれで使いやすい玄関づくり」のポイントと今すぐ真似できる工夫をたっぷりご紹介します。
新築はもちろん、リフォームを考えている方もぜひ参考にしてみてくださいね!
INDEX
1. 明るさを意識した自然光の取り入れ
玄関は、家の中でも特に暗くなりやすい場所。しかし、自然光をうまく取り入れるだけで、驚くほど印象が変わります。
たとえば、
- スリット入りの玄関ドアを採用する
- 足元に横長のFIX窓を設置する
- 吹き抜けや高窓で上から光を落とす
といった工夫をすることで、柔らかく自然な光が玄関に差し込み、明るく開放感のある空間になります。
実例では、足元窓を取り入れたことで日の光がやさしく床を照らし、清潔感のある玄関に。光の入り方ひとつで、毎日の「ただいま」が格段に心地よくなります。
2. 収納力抜群!シューズクロークでスッキリ見せ
玄関が雑然と見えてしまう一番の原因は「モノの多さ」。そこでおすすめしたいのが、シューズクロークの設置です。
最近は、玄関から直接アクセスできる
- ウォークインタイプ
- ウォークスルータイプ
のクロークが人気。
ベビーカーやゴルフバッグ、アウトドア用品など、靴以外のアイテムもスッキリ収納でき、玄関をいつも整った状態に保てます。
さらに、来客時にはリネンカーテンでさっと隠せば、急な来客でも慌てず生活感を見せない玄関が実現!
3. おしゃれと実用性を両立する「タイル&床材」選び
玄関の床は、見た目のおしゃれさだけでなく、機能性もとても重要です。
人気なのは、
- モルタル調タイル(シックなグレーで汚れが目立ちにくい)
- ブリックタイル(ジブリに出てくるような雰囲気に)
といった素材感を活かしたデザイン。
加えて、「滑りにくさ」「掃除のしやすさ」など、日常の使い勝手も考慮するのがポイントです。
雨の日でも安心なノンスリップタイルを選んだり、汚れが目立たないカラーリングにするなど、デザイン性と機能性のバランスが大切です。
4. 季節感を愉しむ「インテリアディスプレイ」
玄関は、おうちの雰囲気をさりげなく伝える場所。小さなインテリアディスプレイで、季節感や個性を表現するのも素敵です。
実例では、
- ヴィンテージの木製ラダーに植物をハンギング
- 小さなニッチ棚にフレームをディスプレイ
- グリーンで季節感を愉しむ
といったコーディネートで、来るたびにワクワクする玄関が完成。
大がかりな工事をしなくても、ディスプレイを変えるだけで簡単に季節感を演出できますよ◎
5. ベンチや腰掛けスペースで快適さをプラス
地味にありがたいのが、玄関の腰掛けスペース!
- 靴の脱ぎ履きがスムーズにできる
- 荷物をちょっと置ける
- 子どもや高齢者にもやさしい
というメリットがたっぷり。
おすすめは、
- シューズボックス下のスペースをベンチ代わりにする
- 独立型ベンチを置いて移動できるようにする
といった方法。
限られた玄関スペースでも、工夫次第で快適な空間に変わります。
- 玄関の広さを取りすぎてしまう
玄関は広い方がいいというイメージを持ちがちですが、実際には玄関スペースを広くしすぎたせいで居住空間が圧迫されてしまったという失敗例が少なくありません。
玄関は広さだけでなく、使い勝手とバランスが大切です。
対策
必要な機能(収納・ベンチスペース・通路幅など)を満たしつつ、適度な広さにとどめること。
限られた面積の中で「狭すぎず広すぎず」を実現するためには、立体的な収納や視覚的な広がりを意識した設計が効果的です。
例えば、明るい壁色にする、床材を奥行き感の出るデザインにすることで、実際の面積以上に広く感じられます。
2. デザインを優先しすぎて実用性を犠牲にする
個性的なデザインやインスタ映えを狙った玄関づくりを目指した結果、実際に使ってみると不便だったという失敗例も少なくありません。
例えば、デザイン性の高い造作収納をつくったものの棚の高さが合わなかったり、ドアの開閉スペースが足りなかったりすることも...
対策
デザインと実用性を必ずセットで考えること。
特に玄関は一日に何度も利用する場所なので、利便性や掃除のしやすさを最優先に設計しましょう。
見た目のおしゃれさは、あとからインテリア小物やグリーン、マットなどでいくらでも足せますが、基本構造の使い勝手の悪さは後から改善するのが難しいため注意が必要です!
3. 傘や小物の収納スペースを忘れる
玄関収納といえば靴収納ばかりに目がいきがちですが、意外と多いのが傘・レインコート・鍵・マスク・宅配用ハンコなど「小物類の置き場に困る」という失敗例です。
特に傘立てがなかったり、鍵置き場がなくて玄関が雑然とした印象になったりするケースが目立ちます。
対策
プラン段階で傘収納専用のスペースや、小物置き場をあらかじめ設計に組み込んでおくこと。
シューズクローク内に壁掛けフックをつける、玄関ドア横に小さなニッチを設ける、マグネット収納を活用するなど、ちょっとした工夫で格段に使いやすさがアップします。
4. 宅配ボックスやポストの位置に後悔する
共働き世帯の増加に伴い、宅配ボックスはもはや必須アイテムとなりつつありますが、設置場所をよく考えずに後付けしてしまい、「動線が悪い」「玄関周りがごちゃつく」と後悔する例が目立ちます。
また、ポストの位置が不便だと郵便物の受け取りもストレスになります。
対策
外構計画とセットで玄関まわりをトータルでデザインすること。
宅配ボックス・ポスト・インターホン・表札・照明などをまとめて一体化した門柱型にするとすっきりしますし、玄関から最短動線でアクセスできる位置に配置すると日常の使い勝手も抜群です。
5. 冬場の寒さ・夏場の暑さに悩まされる
玄関は断熱性が弱くなりがちな場所でもあり、冬場は冷気が入り込み、夏場は熱気がこもってしまうという失敗もよく聞かれます。
特に玄関ドアや土間部分の断熱対策が不十分だと、リビングに冷暖房をかけても玄関から熱や冷気が逃げてしまい、快適性が損なわれます。
対策
断熱性能の高い玄関ドアを選ぶこと。
玄関土間にも断熱材を施工することが効果的です。さらに玄関ホールとリビングをしっかり仕切るドアを設けると、空調効率も格段に向上します。
目に見えない部分ですが、快適な暮らしには欠かせないポイントです。
6. 将来の家族構成変化を想定していない
現時点の家族構成やライフスタイルに合わせて玄関を設計してしまい、数年後に「子どもが増えた」「介護が必要になった」などライフステージが変化したときに対応できず困るケースもあります。
対策
将来を見据えた可変性のある設計を意識すること。
例えば、収納棚の高さを調節できる可動式にする、玄関スペースにベビーカーや車椅子が通れる幅を確保しておく、後付け可能な手すりの設置位置を考えておくなど。今だけでなく10年後、20年後も快適に使える玄関づくりを目指すことが大切です。
7. ペット対応を考えていなかった
ペットを飼う家庭が増える中で、玄関設計時にペット対応を想定していなかったために後悔するケースもあります。
例えば、犬の散歩から帰ってきたときに足を洗うスペースがない、ペットのリードフックがなくて困るなど...
対策
玄関付近にペット用の足洗い場を設置する、リードフックを壁付けする、ペット用収納スペースを確保するなど、ペットも家族の一員として快適に暮らせる工夫を取り入れましょう。
玄関まわりがペット対応できていると、外出時・帰宅時のストレスも大幅に減ります。
8. 「仮置きスペース」を用意しなかった
帰宅後すぐに手荷物や買い物袋、郵便物などを仮置きできる場所がないと、玄関ホールや廊下に物があふれてしまう原因になります。これも非常に多い失敗例です。
対策
玄関ホールにちょっとしたカウンターや棚を設けること。
買い物袋をちょっと置いたり、郵便物を整理したりできる「一時置きスペース」があるだけで、玄関の整頓レベルが格段に上がります。
また、デザイン的にも「ただの棚」ではなく、ディスプレイスペースも兼ねたおしゃれなカウンターにすると、実用性と見た目の両立が叶います。
ここからは、実際にZEST design/houseで手掛けた施工例をご紹介します。
ブリックタイル×アーチで「ジブリ感」を演出
- 塗り壁+木目で優しい雰囲気
- ブリックタイルとアーチの間口でジブリに出てくるような雰囲気に
- シンプルながらも愛着の湧く玄関
まるでカフェのようなエントランス
- 廊下から玄関まで全てモルタルで仕上げることでカフェっぽく
- 玄関照明やドアハンドルなど、真鍮素材で煌めきをプラス
- 古材でつくった鏡と木製スツールでアンティークな雰囲気に
家族導線を考えた2WAY玄関
- 来客用と家族用の2つの入口を設計
- 玄関からパントリーまで一直線
- リネンカーテンで生活感を隠し、いつでも整った印象に
ブラック×ネイビーで大人っぽく
- デザインガラスで抜け感を演出
- 有効ボードで収納力アップ
- 真鍮製のハンドルで上品さもプラス
ヴィンテージな風合いを愉しむ
- 様々な樹種をバランスよくミックス
- 古材使用でヴィンテージ感を演出
- 斜め張りの木で遊び心溢れる雰囲気に
最後に、もっと使いやすい玄関を目指すための小ワザを紹介します。
スマートキーで玄関前のもたつきを解消
荷物で両手がふさがっていても、スマートキーならサッと開錠できてとても便利!
センサーライトで夜間の安全性UP
玄関前にセンサー付きライトを設置すれば、夜でも手探りせず安全に出入りできます。
「鍵・郵便物スペース」をつくる
玄関周りに、
- 鍵を置くトレイ
- 郵便物を一時置きできるラック
を設けると、散らかり防止にも◎
小さな鏡で身だしなみチェック
お出かけ前にサッとチェックできるミラーを設置して、身だしなみもばっちり整えましょう。
ちょっとした工夫で、毎日の「ただいま」と「いってきます」が、もっと心地よいものになります。
玄関づくりは、「広さ」や「高価な素材」だけがすべてではありません。
大切なのは、
- 自然光を活かして明るく
- 収納を工夫してスッキリと
- 床材やタイルでデザイン性と実用性を両立
- インテリアで季節感や個性を演出
- 動線設計で使いやすさを追求
こうした小さな積み重ねです。
暮らしに寄り添った玄関づくりが、家族の毎日をもっと心地よく豊かにしてくれます。
「玄関をもっと素敵にしたい!」と思ったら、ぜひ ZEST design/house にご相談くださいね。一緒に、毎日帰るのが楽しみになる、そんな玄関をつくりましょう!