岡山で様々なテイストのおうちづくりを手掛けているZEST design/houseです。
注文住宅を建てるとき、「この部屋、どうしても窓が取れない……」という悩みは意外と多くあります。
家の配置や隣家との距離、防火や建築基準法の制限によって、外に向けた開口が取れないことはよくあるケースです。
しかし、そんな時に活躍するのが「室内窓」という選択肢です。
文字通り、部屋と部屋の間に設ける窓のことで、光や風、視線の抜けを生み、居心地の良い空間づくりに大きな力を発揮します。
今回は、窓のない部屋を明るく快適にする「室内窓の活用法」について、住宅会社目線で実例も交えながら解説していきます。
本記事のまとめ|窓がない部屋も、明るく快適にできる!
窓がない部屋でも、室内窓を取り入れることで、明るく開放感のある空間に生まれ変わります。室内窓は、隣接する明るい部屋から自然光を取り入れたり、視線の抜けを作ることで、圧迫感を軽減する効果があります。また、風通しの改善や空間のつながりを演出するインテリア要素としても注目されています。例えば、玄関ホールや廊下に隣接するリビングから光を取り入れたり、クローゼットや洗面室に取り入れることで、日常の使いやすさが大きく向上します。設計の工夫次第でプライバシーを守りつつ、採光・通風・デザイン性を実現できます。室内窓を上手に取り入れることで、窓のない部屋も明るく、心地よく。家全体の暮らしやすさが格段にアップします。
INDEX
1.採光の確保
最大の目的は「光を通す」こと。隣接するリビングや廊下など、窓のある部屋から自然光を取り込むことができます。
2.視線の抜けによる開放感
壁で完全に仕切られた空間に比べ、視界が通るだけで圧迫感は大きく軽減されます。狭小住宅でも開放感を演出するテクニックとして有効です。
3.通風の確保
風の通り道ができることで、空気の滞留を防ぎ、湿気対策やニオイの軽減にもつながります。
4.デザイン性・アクセントとして
室内窓はデザインパーツとしても人気があります。アイアンや木枠、モールガラスなど、好みに合わせて空間の雰囲気づくりに貢献します。
1. 玄関ホール × リビング
玄関に自然光が入りにくい間取りでも、リビングとつなぐ室内窓を設ければ、玄関がぐっと明るくなります。お客様を迎える空間が明るいと印象もアップ。
2. 寝室 × 吹き抜け
日当たりのいい吹き抜けから、隣接する寝室へ光をシェア。
3. クローゼット・収納 × ホール
寝室側に窓があり、ウォークインクローゼットは暗い…という場合も、室内窓で光を取り込むことで明るさを確保。衣類の色も見やすくなり、使い勝手が向上します。
4. 洗面 × 廊下やリビング
湿気がこもりがちな場所だからこそ、室内窓で風通しを確保するのがおすすめ。間接光も届けば、朝の準備がしやすくなります。
1. 光の取り込み先を考える
室内窓を設けても、光を通す先に十分な採光がないと意味がありません。南面や東面の部屋と接する位置に設けると効果的です。
2. プライバシーとのバランス
室内窓は視線も通すため、場所によっては「目隠し」も重要。モールガラスや曇りガラス、ルーバータイプなどを選べば、光は通しつつ視線はカットできます。
3. 換気の目的も考慮する
通風を目的とするなら、開閉できる仕様がおすすめ。FIX(固定)ではなく、開き戸タイプや上げ下げ窓など、用途に合わせて選びましょう。
4. 窓の大きさと配置に注意
大きすぎると落ち着かない空間になることも。用途や位置によって、適切なサイズ感と取り付け高さを検討することが大切です。
私たちゼストでは、実際のお客様のご要望に応じて数多くの「室内窓」を設計に取り入れてきました。
CASE 01
ガレージと玄関の間にアイアンフレームの室内窓を設け、スタイリッシュに仕上げた事例
CASE 02
リビングとホールをつなぐ室内窓で、家族とのつながりを感じられる空間の事例
など、どの事例も
「明るくしたい」
「風を通したい」
「家族の気配を感じたい」
といった要望に応える形で実現しています。
窓がないからといって、暗くて閉鎖的な空間で我慢する必要はありません。室内窓を取り入れれば、光や風、そして家族の気配をやさしく共有できる心地よい空間が手に入ります。
設計の段階で「窓のない部屋」に目を向け、どうつなぐか、どうデザインするかを考えることで、家全体のクオリティは大きく変わります。
ゼストでは、暮らしやすさとデザイン性のバランスを大切にしながら、室内窓を活かした住まいをご提案しています。ぜひご相談ください。